外環連合ニュース 2号

東日本高速道路会社が保存対象のクロマツを伐採 

国道 14 号隣接地に仮移植中の 20 数本

「工事の遅れを取り戻すのに邪魔」の理由に市川市も同意

市川市内の京成菅野駅と国道 14 号の外環工 事を担当している東日本高速道路会社は「同 区間の工事が遅れていて、平成 29 年度の供用 開始に間に合わせるためには菅野駅側からだ けでなく、国道 14 号側からも工事を行う必要があり、クロマツが邪魔になる」として 14 号陷接地に仮移植していたクロマツ 20 本以上を 伐採しました。

当初「200 本全部残せる」と強弁 現状、ついに 50 数本のみに

外環路線上には菅野から平田にかけ 200 本近くのクロマツがありました。外環受け入れ か否かを審議した市川市議会の外環特別委員 会で国土交通省首都国道事務所は「移植でク ロマツは全部残せる」と強弁していました。 しかし市が受け入れ後の「クロマツ移植検討 会」でクロマツの半数以上は移植に堪えない ことが判明、半数以上が伐採され、移植可能 と判断された 70 数本が工事終了まで数か所 に分けられて仮移植されていました。今回伐 採されたクロマツはその一つです。

雨の中、伐採中止を求める住民、関係団体の声を無視し強行

伐採は 6 月 13 日の月曜日から行われ、情報を知った菅野、平田の住民や「まちづくり家づくり Café」「緑の市民フォーラム」のメンバーなど10数人が隙の中駆けつけ、工事関係者に伐採中止 を要請しました。しかし東日本高速道路会社の工事責任者は「既に市川市や地元自治会も了解して いる」として伐採を強行しました。市川市の担当者は「クロマツを出来るだけ残すよう要望はした が、道路の供用開始が平成 29 年度以降になってはと、強く残せと言えなかった」と弁明。住民か らは「道路優先で、クロマツは守るという約束を忘れた市の姿勢」と批判の声が上がっています。

「外環の供用開始が優先、環境は後回しなのか?」

今回のクロマツ伐採に対する市川市の姿勢は「ほかの環境問霔でも同じことにならないか」とい う懸念を私達住民に抱かせます。市川市は 2013 年に市長名で国(首都国道事務所)に対し、環境 問霔についての要請を行っています。このなかで市川市は「ジャンクションなど構造が複隑で影雸 が大きい場所での大気、騒雴の詳細な影雸予渑」「埼玉区間の外環や名古屋環状道路での大気汚染 の実態調査に基づく汚染寄与溋度の検証」「騒雴については幹線道路沿いの現状の緩められた環境 基渰(昼間 70 デシベル、夜間 65 デシベル)だけでなく、アセスメント実施時の保全目標だった旧環境基渰(昼間 60 デシベル、朝夕 55 デシベル、夜間 50 デシベル)を達成するように」「騒雴対策は景観に配慮したものとすること」「環境モニタリングは供用開始の少なくとも 2 年前から開始す る」などを要請しました。

市の要請に首都国道事務所は回答なしのまま

上記、市の要請に対し国から回答がないまま、2 年が経過した昨年 11 月、私達は副市長と会見 し市の要請に対する回答を事務所側に促し、きちんと回答をもらうよう求めました。 席上、副市長はこれを確約しましたが、いまだに国からの回答は来ていません。

環境問題未解決のまま、供用開始をさせないために

市がよほど強い働きかけをしない限り、国が市の要請に応える見込みはありませんが、今回の「ク ロマツ伐採」で見られたような「道路の供用開始優先」の姿勢では望み薄です。こうした状況から 私達は「環境問霔が未解決のままの外環の供用開始を認めない」という意思を裁判所への「道路の 供用開始差し止め」の仮処分申請という形で表明したいと考えています。

外環連合ニュース

外環工事で大きな地下水位低下

真間川周辺6.7メートル、京葉道周辺8~9メートル

外環道路路線沿線で急激な地下水位の低下が進んでいます。これは昨年12月に県で開催された「東京外かく環状道路連絡協議会・環境保全部会」で事業者(国、東日本高速道路会社)が外環計画沿道地域に90か所程度ある地下水観測井戸の水位について報告したデータで明らかになったものです。これによると工事着手前と比べ、真間川周辺で最大6.7m、京葉ジャンクション周辺で8~9mと極めて大きな地下水位の低下がみられ、その他の多くの観測井戸でも3~4mの地下水位低下がみられています。

国分、須和田地区の井戸20か所で井戸枯れ、工事の影響と認め、事業者側が緊急対応

地下水位の低下で周辺の井戸で井戸枯れの影響が出ていることも明らかになっています。今年に入って市川市が東日本高速道路会社から受けた報告では国分地区、須和田地区でそれぞれ10か所、計20か所程度の井戸で井戸枯れが生じ、事業者側もこれらが外環工事の影響であることを認め、暫定的な水道管を引く緊急対応をしています。 地下水位の低下傾向は2012年頃から顕著になり、現在、それが強まる傾向にあります。今後もこの状況が続けば地盤沈下など地上部へ影響も懸念されます。市川市、松戸市の外環と似た構造の名古屋環状道路では地盤沈下による多数の建物被害が生じ、国会でも問題になっています。

工事前説明会では「地下水低下は起きない工法」と説明  現状は「注意深く監視する」だけで対策なし

外環計画ルートにあたる市川市の中心部は「国分谷」と呼ばれる氷河期に造られた大きな谷に堆積物が積もった軟弱地盤であり、外環の工事にあたっては大量の地下水を排水しながら進めなければならないことが分かっていました。工事前の説明会では地下水低下に伴う井戸枯れや、地盤沈下を心配する住民の声がでました。しかし事業者は「連続隔壁で工事区域への周囲からの地下水侵入を止めたうえ、工事区域内でくみ上げた地下水は、周辺に設ける復水井戸を通して地中にもどしていくから、地下水の低下は起こらない」と強弁していました。今、事業者の対応は「注意深く監視をつづける」だけで、急激な地下水低下に有効な対策がない状態です。

幹線道路沿いの騒音環境基準  「住民に窓を閉めた生活を強いることに正当性ない」

国道2号線判決で広島高裁が断じる

2014年1月、広島高裁が国道2号線の騒音問題に関し、住民の受忍限度を「昼間屋外で65デシベル、夜間屋内で40デシベル」とし、これを超える地域の住民や勤務者に対し、賠償するよう国に命じました。この裁判で国は「幹線道路沿道地域の騒音の環境基準は屋外で昼間70デシベル、夜間65デシベルであり、この範囲であれば住民に健康被害はでない」と主張していました。広島高裁はこの環境基準について「幹線道路住民が窓を閉めて生活することを前提に決められたもので、国が住民に窓を閉めて生活を強いることには正当性はない」と断じています。

外環での国、東日本高速道路の騒音予測値は 菅野蓋かけ出入り口周辺、国道14号交差点付近などで

昼67デシベル、夜64デシベルと広島高裁判決の受忍限度を超える

国と東日本高速道路会社は外環の騒音予測値で菅野の蓋かけ出入り口周辺や国道14号交差点周辺の値として昼間屋外で67~68デシベルとしています。これは国道2号線判決で示された受忍限度を超えています。また同地域の夜間屋外での騒音を64デシベルなどと予測していますが、これは通常の民家では室内での値が40デシベルを確実に超えるレベルです。こうした値でも国と東日本高速道路会社が「環境は保全される」と主張する根拠は「国が決めた幹線道路沿いの環境基準内におさまっている」という、国道2号線裁判の場合の主張と同じです。「住民に窓を閉めて生活することを強いるような環境基準に正当性はない」という判決を広島高裁は既に下しています。

深刻な騒音被害がもたらされる道路の供用開始は不当  

「外環の供用開始差し止め」の仮処分申し立てに向け準備

広島高裁判決に従えば、国と東日本高速道路会社が行った騒音予測値は、外環道路が道路周辺の住民や道路周辺の学校に通っている学童、職場の勤務者などに深刻な健康被害をもたらすと判断すべき値です。私達はこのような道路の供用開始は許されないと考えます。外環道路の環境問題についは千葉県公害審査会が調停案を示し、話し合いによる円満な解決を勧告したにもかかわらず、国と東日本高速道路会社がこれを拒否した事実もあります。私達はこうした過去の経緯も踏まえ、裁判所に外環道路の供用差し止めの仮処分を申し立てる方針を固め、準備を進めることにしました。

 

総会・講演会のお知らせ 2016

 総会・講演会のお知らせ

総会と市民公開の報告会・講演会を下記の通り開きます。どうぞご参加ください。

日時と場所:3月26日(土)13時より 市川公民館(JR市川駅北口徒歩5分)第3会議室

 2016年度総会 13時~13時30分

講演会に先立って開きます。会員、賛助会員の皆さまのご参加をお願いします。

 報告と講演会 13時40分~15時20分  参加費:無料

2015年度市川市内NO2測定結果報告

昨年6月と12月のNO2測定結果を報告します。測定報告書を差上げます。

NO2測定用簡易月間計の性能と使用実績

簡易月間計の使い方、使用実績等を報告し、雑誌掲載論文を差上げます。

危険な大気汚染が日本に「越境汚染」

中国、肺がん死亡率が465%増…危険な大気汚染が日本に「越境汚染」のおそれも

昨年末には、最高の警戒レベルとなる「赤色警報」が初めて発令されるなど、末期的な状況となっている中国・北京の大気汚染。さまざまな健康被害も危惧されるなか、市内でがん患者が急増していることがわかり、市民に不安が広がっている。

 1月18日付北京晩報記事によると、北京市衛生委員会を中心に、北京市内の病院や北京大学腫瘍研究センターなどが行った共同研究で、北京市民のがん患者の数は毎年約3.6%の割合で増加を続けており、15年前と比べて550%の増加となっている。また、1日平均で113人ががんにかかっており、同市市民の死因は8年連続で悪性腫瘍がトップだ。

 なかでも深刻なのが、肺がん患者数の増加だ。世界保健機関(WHO)が発表したデータによると、2012年に世界全体で新たに肺がんと診断された人は約180万人。このうち、実に65万人を中国人が占めているという。また、11年のある調査では、過去30年の間に中国の肺がん死亡率は465%も増加していることがわかったという。また、25年までに中国の肺がん患者は100万人に達するとする試算もある。

原因としてやり玉に上げられているのは、PM2.5による大気汚染だ。中国版のTwitterといわれる「微博」では、次のような皮肉めいたつぶやきが散見される。

「ここ数年、喫煙者は減っているのに肺がんが減らないのはどういうわけか」
「北京に暮らすことは、慢性的な自殺行為にほかならない」
「タバコを一日中吸っていたほうが、北京の空気を直接吸い込むより肺にいいのではないか」

中国で大気汚染の深刻さが増すなか、最近では日本への「越境汚染」も広がり始めており、われわれも対岸の火事ではいられない。
(文=青山大樹)

柏市 甲状腺エコー検査

東京新聞:柏市 子ども甲状腺エコー中間結果 11人が要2次検査:千葉(TOKYO Web)

 東京電力福島第一原発事故に伴い、柏市が七月から費用を助成して始めた子どもの甲状腺エコー検査の中間結果がまとまった。七~九月末までに百七十三人が検査を受け、甲状腺の状態などから十一人が二次検査が必要と判定された。

 検査は、しこりの大きさなどから軽い順にA1、A2、B、Cの四段階で判定。柏市の基準では、百五十六人が経過観察を不要とするA1とA2で、経過観察が必要なBは六人だった。

 二次検査を必要とするC判定が出た十一人について、市保健所は「しこりの大きさに限らず、比較的よく見られる甲状腺の疾患が疑われる場合も含めたため」と説明。十一人の内訳などは「今後、まとまり次第公表する」と話した。

 甲状腺エコー検査の費用助成は、今月四日時点で三百八十人が申請している。原発事故時と現在、市内に在住する一九九二年四月二日~二〇一一年四月一日生まれの人を対象に、検査は来年三月末まで実施する。

 同検査の助成制度は、県内ではほかに松戸市が実施している。 (三輪喜人)